お知らせ
【脳神経内科より】

論文公開のお知らせ(和田英貴先生)

和田英貴先生の学位論文「In vivo analysis of aggregation propensity of low levels of mislocalized TDP-43 on cytopathological and behavioral phenotype of ALS/FTLD」がNeusoscience Research誌にアクセプト、2月16日にオンライン公開されました。

孤発性ALSやFTLDの病理学的特徴は核蛋白質TDP-43の細胞質への異所性局在と異常凝集体の形成です。しかし凝集体形成のニューロン死や症状への関与は不明で、これまでのモデルマウスはTDP-43の発現量が過剰であり、評価が困難でした。そこで我々は以下の2つのマウス、少量のTDP-43が細胞質への異所性局在するマウスと、細胞質で凝集体を形成しやすいマウスを作成し病理学的、行動学的な表現型を比較しました。その結果、凝集体の有無に拘わらず、異所性局在自体が前頭側頭型認知症の発症に関わること、凝集体形成はグリオーシスやニューロン死において一部病理学的な表現型を増強するも、認知機能や運動機能には影響が有意でないことを明らかとしました。詳細はこちらをご覧下さい。