主要な病気の解説
正常圧水頭症
どんな病気?
◆脳の中には「脳脊髄液」という液体が150ミリリットル存在し、脳の栄養供給や不純物の排出を行っています。脳脊髄液は常に一定の量が存在しますが、何らかの原因で脳からの流出が障害された場合に脳脊髄液が脳内に増加します。特に側脳室というスペースが拡大し、脳を内側から圧迫することによって様々な機能障害をきたします。この結果、物忘れと、歩行障害、そして排尿障害が生じる病気が正常圧水頭症です。
治療は?
◆脳室に過剰に溜まった脳脊髄液を排出するための脳室-腹腔内シャント術、という手術を考慮します。手術の有効性は様々で、有高齢では歩行が改善する方が多いです。手術による改善が期待されるかどうか、腰のあたりで背骨の間から針を指し(腰椎穿刺)、脳脊髄液を抜きます(タップテストといいます)。その後、歩行や物忘れ症状などを評価し、改善傾向にあるようならば、手術を考慮することが多いです。一方、タップテストで明らかな改善がない場合でも、脳室腹腔シャント術によって症状が改善する場合もありますので、脳神経内科、脳神経外科医専門医とご相談ください。
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脳神経内科【外来】
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